死ね歯パラダイス
「シネマ・パラダイス」みたいな、映画に魅せられし人々をテーマにした映画作品は多々あるそうだけど、製作年度に拘泥しないんでどっちが先か後か定かではないんだけど、「華麗座」とか「華麗館」とか「華麗劇場」って私訳しているのがあるんです。
その映画を見ていて昔の日本を思い浮かべたのは、観客の殆どが正装みたいな、リーマンの制服みたいな格好なんです。
はっきり言っちまうと、ネクタイにスーツ姿なんです。
俺(今度の首相は、自分の事を俺って言うらしいんで、僕は、俺と自分を称えることにしてみているだけのことなんだけどぉ。ああ、そうだよ。)が子供の頃は、着ている物で職業が判断可能だったんだけどぉ。
そして、その職業表示服みたいな制服を着ない日があって、それは日曜日や休日だったようなんだけどぉ。
英語だって、「日曜日の衣服」って言うと、「お洒落着」のことなんだって。
だから、お洒落して着飾るのは日曜日や祭日・休日ってえのが相場だったんだって、昔は。
考えてみりゃ、取って置きの衣服や大切にしている一張羅を来て闊歩する時代だったんです。
なので、スーツを着るのも休日で、デパートへ行くにもスーツだし映画館へ行くのもスーツ姿がめだっていた時代だったようです。
あのイタリア映画「華麗館」でも、たかが映画を見に行くだけなのに、殆どの観客たちがスーツ姿なんです。
リーマンは、制服がスーツなんでどうしても出勤には上着とネクタイは仕方ないんです。
俺は、リーマン止めちまったんで、そん時の気分でスーツを着ているんです。
たまには試写会なんかに行っちまうことだってあるんだけど、殆どの試写会の上映時間が退社時間に合わせているようなんで、スーツ姿の制服組が右往左往していて会社へ戻ったみたいな気分に浸っちまうんだけどぉ。
昼間ジムへ行くと、スーツ姿だからとは断定しないけど、明らかにもリーマンだと思える征服組みがちらほら居るけれど、彼等を見ていると、結構フレクスィブルな会社もあるんだなあ、日本も西洋化を望んでるんだなあ、って想像しちまうんだけどぉ。
俺がリーマンやってた時なんか、今より保守的そのもので、監視されていたんだかんねぇ。
その後、営業マンの中には映画館に行ったりするのも多かった時代があり、そん時にゃ、ビーバーじゃなくてビーパーって器具を携帯させられちゃぁ映画館の暗闇で呼び出し音が鳴る度に急いで廊下へ出て行くリーマンが多かった時代だったんだけどぉ。
心当たりのあるリーマン3たちにも、懐かしい風景に感無量だと思うんだけどぉ。
俺は元来、制服フェチじゃないんで、警察官もリーマンも自衛隊員にも興味はないんだけどぉ。
はっきり言うと、「お仕着せ」を「押し着せ」と思っちまってるんで、窮屈を感じるだけなんです。
制服=お仕着せなんで、俺は、学生服も仕方なく着ていたんです。
だから、下校して家に着くと直ちに「いつもの服・自分だけの服」に着替えちまうんです。
分析すると、「制服」は「命令」なんです。
だから「押し着せ」なんです。
俺は、特に友達でもない連中から命令されるのは不愉快極まりないんです。
納得付くなら「命令」も考えないでもないけれど、俺が不承知な事に「命令」は御免なんだ。
死ぬ時はスーツ着て、スーッと消えてやろう。
そして、来世は「華麗劇場」にディザイナーズ・ブランドのスーツ姿で老化を行ったり来たりしてやろうじゃないか!
ジォルジオ・アルマーニじゃあるまーに。
(Written by F.S.)
筆致俳句/「結局も詰まる所も糞塗れ」
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